風俗店を利用した事実は認められるものの、不貞行為があったとは認められないとした事例(東京地判令3.11.29)

ピンクネオン 不貞行為

事案概要

協議離婚した元妻が元夫に対し、離婚の原因となったのは元夫の風俗店の利用、浪費、モラルハラスメントであり、これにより元妻がうつ病を発症して離婚を余儀なくされ、精神的損害を受けたとして、慰謝料300万円等を請求した事案。
そのうち、風俗店利用に関する元妻の主張は、「元夫が複数の風俗店に何度も通い、性的行為・不貞行為に及んだ」というものであり、これに対する元夫の反論は、「風俗店を利用したのは1回のみであり、性的行為には及んでいない。」というものである。

判断(消極:不貞行為否定)

証拠によれば、①元夫が元妻との同居中に、自己の財布の中に風俗ヘルスのポイントカード、高級ソープランドの会員証、ホテルヘルスのスタンプカード及びピンクサロンの未使用の割引券を所持していたこと、②居宅において、別の風俗店のメッセージカードをごみ袋に投棄していたこと、③元妻との別居後、①のピンクサロンの使用済み割引券を元夫が居宅内に所持していたことが元妻に発覚したことが認められる。

この点、元夫は、上記ポイントカード等は夫婦関係について相談した友人から冗談半分に渡されたものであり、風俗店を利用したのは⓷のピンクサロンの1回のみであると主張する。

上記ポイントカード等を所持していた理由についての元夫の主張は、客観的な証拠に裏付けられたものではないが、かといってその所持から直ちに元夫がこれらの風俗店を利用していたとまでは認められない。
また、上記ピンクサロンは、性的なサービスを提供する風俗店であることは元夫も認めるが、実際に性的サービスを受けたかどうか、受けたとしてそのサービスの内容がどのようなものであったかについては、これを認めるに足りる的確な証拠がない。

したがって、元夫が風俗店を利用した事実は、上記の限度で認められるものの、これをもって不貞行為があったとは認められない。

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