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元妻から元夫に対する財産分与調停申立て事件において、元夫名義の金融資産等の調査嘱託への回答を拒否した金融機関について、公法上の義務違反はあるものの、元妻に対する不法行為は成立しないとした事例(那覇地判平31.2.20)

調査嘱託を受けた金融機関には、正当な理由がある場合を除き、裁判所に対する公法上の回答義務があり、故意又は過失により同義務に違反して回答しない場合には、調査嘱託を求めた当事者に対する不法行為を構成する場合もある
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妻からの離婚請求に対し、夫にデリヘルの利用、ゲーム課金による浪費等の事情は認められるものの、同居期間7年余、別居期間2年、未成年子2人等の事情から、離婚は認められないとした事例(横浜家裁平31.3.27)

夫のデリヘル利用(1回から数回)やゲーム課金(約33万円)、家計現状についての説明不足等の事情はあるも、夫の独断専行の家計管理ではなかった、別居後は夫なりに誠実な対応をしていた、夫同居期間7年3か月、8歳と5歳の子あり、別居期間2年であることから、関係修復の余地はあるとして、離婚請求は認められないとした
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婚姻関係破綻の原因は、元妻が婚姻生活において多額の費用を支出する状況下で、元夫が多額の借金の残高等の説明を元妻にしてこなかったこと等専ら元夫にあるとし、元夫に慰謝料80万円の支払い義務を認めた事例(東京地判令1.5.24)

婚姻当初から元妻が生活費の大半を支出する一方、元夫は多額の借金の存在や返済状況等を明らかにせず、自己破産に至っても説明をしなかったこと等から、破綻の原因は専ら元夫にあるとして、80万円の限度で慰謝料を認定した
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婚姻関係破綻の原因は元夫による元妻に対する暴力等にある一方、元妻にも破綻について一定の責任があるとして、元夫に慰謝料180万円の支払いを命じた事例(東京地判令1.12.13)

夫からの暴力が複数回、断続的にあり、妻からの暴力相談支援センターへの相談や110番通報などが複数回あったことから、婚姻関係破綻の原因は専ら夫の暴力にあるものの、他方で妻が配偶者として十分な配慮をもって接したこともうかがわれないことから、暴力に至る経緯に妻の落ち度が一切ないとはいえず、慰謝料額は180万円とした
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不貞相手の父と友人、不貞をした配偶者の父に対し、不貞を認識させる内容の葉書等を送付した行為につき、不貞相手に対する不法行為が成立するとし、慰謝料額は計30万円とした事例(東京地判令2.2.10)

夫と女性とが不貞行為をしたことを、夫や女性の親族・知人に手紙等で知らせる行為は、名誉棄損及びプライバシー侵害に当たるとし、慰謝料合計30万円が相当とした。
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難病を患った妻と子らを自宅に残して実家に帰った夫に対し、①離婚慰謝料の額を500万円と認定し、②妻の障害年金の受給は養育費算定に際し考慮しないとした事例(東京家判立川支部令2.3.12)

夫が、中途失明に近い状態になった妻と小学生の子を残して実家に帰ったこと、報酬の振込口座を変更したり、住宅ローンの支払いを停止したりしたこと等から、悪意の遺棄をしたとし、慰謝料500万円を認定した
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元夫が元妻に対し、離婚調停での合意に基づき、建物明渡ないし建物からの退去を求めた事案で、調停成立後の事情変更という妻の主張を認めず、退去等を認めた事例(東京地判令2.11.19)

離婚調停で将来の建物からの退去を合意する条項を定めた場合に、その後に同居する子の発達障害が発覚したとしても、退去義務は免れない等とした。
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元夫が元妻に対し、建物所有権に基づきその明渡を求めた訴訟において、財産分与請求権は分与対象財産の占有権原たり得ないとし、元夫の請求が権利濫用であるということもできないとした事例(東京地判令3.1.28)

事案概要 ・平成6年 婚姻・平成14年 元夫が本件建物及び敷地を取得・平成28年 元夫が海外赴任・平成30年 裁判離婚、元妻は子2人と共に本件建物に居住・平成31年 元夫が海外赴任を終えて帰国し、本件建物に居住(令和2年以降実家に戻...
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元妻が元夫に対し、建物の所有権に基づきその明渡を求めた事案において、財産分与の調停が係属中であり、また、権利濫用であるとの反論を排斥し、元妻の請求を認めた事例(東京地裁令和3.3.2)

事案概要 ・平成12年 元妻(原告)と元夫(被告)が、本件建物につき共有持ち分を各2分の1として購入。・平成14年 婚姻・平成21年 元夫の持ち分2分の1につき、贈与を原因として、元妻に対して持ち分全部移転登記・平成24年 長男出生...
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妻が子を連れて別居したことで夫による子らの監護権行使が妨げられていることが、社会通念上相当性を欠くとは認められず監護権侵害は認められないとした事例(東京地判令3.9.16)

事案概要 ・平成19年 婚姻・平成21年、同23年 長女及び長男がそれぞれ出生・令和元年5月 妻と子らが自宅を出る形で別居夫が妻に対し、正当な理由がないのに子らを連れて家を出て、夫の子らに対する監護権を侵害した等主張して、慰謝料30...
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