事案概要
・平成21年 婚姻
・平成28年6月 夫が妻(原告)との自宅に戻らなくなり別居
・同年10月 夫が離婚調停申立て(不成立)
・平成30年 妻が不貞相手(被告)に対し本件訴訟提起
妻が不貞相手に対し、不貞行為により婚姻関係が危機に瀕したとして、不法行為による損害賠償請求権に基づき約883万円(慰謝料600万円、調査費用189万円、医療費約14万円、弁護士費用80万円)等の支払いを求めた事案
判断:不貞関係の有無
調査会社による調査結果
10月4日
・午前8時30分頃、不貞相手が夫の別居先マンションから出てそのまま勤務先に向かった。不貞相手が別居マンションから出た際、Tシャツ、短パン姿の夫が一緒に外まで出てきた
・夕方、不貞相手は、勤務先からの帰りにスーパーマーケットに立ち寄り、商品を購入して別居先マンションに入った。その後午後11時までに不貞相手が帰宅した様子はうかがわれない(宿泊までは認定できない)
10月5日
・夕方、不貞相手は、勤務先からの帰りに路上で夫と合流し、手を繋いでレストランに立ち寄り、その後、手をつないで午後9時20分頃には別居先マンションに入った。
・午後11時20分頃、夫と不貞相手は別居先マンションから一緒に出てきて、コンビニに立ち寄った後、タクシーに乗った不貞相手を夫が見送り、別れた。その際、夫と不貞相手は腕を組んだり、キスをしたりした
10月6日
・不貞相手は、勤務先からの帰りにスーパーマーケットに立ち寄り、商品を購入し、同スーパーマーケットで夫と合流した後、手をつないで午後7時45分頃、別居先マンションに入った。
・その後、午後11時10分頃、不貞相手と夫は別居先マンションから一緒に出てきて、夫が不貞相手を見送った
10月7日
・不貞相手は、勤務先から帰りにスーパーマーケットに立ち寄り、商品を購入して別居先マンションに入った。その際、不貞相手は、自ら所持していた鍵で解錠して、午後7時40分頃、別居先マンションに入室した。その後、午後7時50分頃には夫も別居先マンションに帰宅し、同所で過ごした
・午後11時頃、夫と不貞相手は別居先マンションから一緒に出てきて、タクシーに乗った不貞相手を夫が見送り、別れた。その際、不貞相手と夫は手をつないだり、キスをしたりした
10月11日
・不貞相手は、勤務先から帰りにスーパーマーケットに立ち寄り、同スーパーマーケットで夫と合流した後、商品を購入し、手をつないで午後7時45分頃、別居先マンションに入った。
・その後、午後10時55分頃、夫と不貞相手は別居先マンションから一緒に出てきて、夫が不貞相手の帰宅先まで送っていった。その際、不貞相手と夫は手をつないだり、夫が不貞相手の腰に手を回したりした
結論:不貞関係にあった
・不貞相手は、本件調査期間中に限っても、平成28年10月3日から同月7日までの4日連続、及び同月11日の合計5日間、別居先マンションにおいて夫と会っており、その際には手をつないだり、キスをしたりしていたこと、不貞相手が夫の別居先マンションの鍵を所持していたことなどの事実が認められる
・これら事実に照らせば、上記時点において、夫と不貞相手が不貞関係にあったことが認定できる
(以下略。その他の事情を総合して、平成27年12月頃から不貞関係にあったと認定)
結論
慰謝料135万円、弁護士費用15万円、計150万円の限度で認容