婚姻費用分担の始期は、調停申立時ではなく、申立人が内容証明郵便により分担を求める意思を確定的に表明した時点を基準とするとした事例(宇都宮家審令和2.11.30)

郵便物を投函する女性 婚姻費用・養育費

事案概要

・令和元年7月 別居
・同年8月21日 妻が夫に対し、内容証明郵便により、婚姻費用として月額8万円を請求
・同月23日 同内容証明郵便が夫方に配達

妻が夫に対し、婚姻費用の分担調停を申し立て、審判に移行

判断

・妻は、夫に対し、令和元年8月21日付内容証明郵便により、婚姻費用として月額8万円を請求しているから、婚姻費用分担の始期は、同月からとするのが相当である
・(夫は調停申立時と主張するが)婚姻費用分担義務が生活保持義務に基づくものであるという性質及び当事者の公平の観点に照らし、婚姻費用分担の始期については、請求時を基準とするのが相当

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